十木舎

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大工さんの仕事

無垢材を使ったこだわりの造作

精華町の家も室内の工事が進んできました。

十木舎では構造材だけではなくて、室内のしつらえにも杉やヒノキなどの
こだわりの無垢の木材をふんだんに使っています。

これも無垢の木材の扱いに慣れた腕の良い大工さんがいてくれるからこそ
できること・・・無垢材は生き物です。大量に生産された工業製品と違い、
木材一本一本に性格があり、素直な木や、やや気性の粗いやつ
とても美しい目をしているものetc・・・色々です。

現場では、大工さんと一緒にこれらの木材をどこに使うのか、どう施工するのか、
そんな思いで日々頑張ってもらっています。

今回はそんな大工さんの仕事風景です。


まずは床を張っているところです。これはヒノキの無垢板厚さは24mmあります。

無垢のフローリングは、室内の湿気を湿度に応じて吸ったり出したりしてくれるので
水分を吸って多少膨らんだり、逆に室内が乾燥すると水分を放出して縮んだりします。
だから大工さんも張り方にはとても気を使うところです。
隙間を作りすぎても、詰めすぎてもあまりよくありません。



細部に至るまできっちりしてます。すごいです。

つぎは階段です。
こちらのお宅はヒノキの廻り階段。この日はちょうど廻りの段板の加工中でした。
廻り階段のように少し技術を要する階段を加工するときは、大工さんは
よく実際の寸法で図面を書いてから確認して行います。

こんな風です。

図面の寸法通りに加工していきます。
これなら間違いが少ないですね。



板に溝を掘って剥ぎ合わせる(はぎあわせる)準備です。
板と板に段差が生じないように目地を入れます。

とても細かく丁寧な作業です。



廻り階段はかなり幅の広い板が必要です。こうして一枚の広い板にします。


この作業を繰り返し、廻り階段がかかりました。

とてもきれいです!

大工さんの書いた図面と比べてみました。上から見た写真



お見事!!!

カンナ掛けの様子。真剣な表情の大工棟梁の西川さん


写真を撮られているとわかって、少々照れ気味です。

とても薄いカンナくずが見事に出ていますね~

木部はお施主様の手に直接触れることが多いところなので、
大工さんも自然と気合が入ります。

内部の造作工事もいよいよ仕上工事に入っていきます。
これからの仕上工事が大変楽しみになってきました。

現場日記・大工さん編  今回はここまでとさせていただきます。

森谷

長岡京の家

[長岡京の家 着工しました]  

秋の風が心地よく感じられる季節となりましたね。
建築現場でも夏の厳しい暑さから解放され、仕事がしやすい季節
となりました。

今回の現場日記は京都長岡京市・西山のふもとに新築住宅を着工
させていただく運びとなり、新たにご紹介させていただきます。

着工に先立ちまして、地盤の調査を行いデータを解析したところ
若干の地盤補強が必要であると解析結果でした。

そこで、解析の結果と地盤の状態、諸条件、コストなど総合的な判断から
今回は鋼管杭(こうかんくい)での地盤補強を行いました。


これがその鋼管杭です。
先がドリル状になっていますね。
初めてご覧なる方もおられることでしょう。

この鋼管杭を地下に埋め込んで、堅い層に届いたところで
家の荷重を支える工法です。
今回は38本の杭を打ち込みました。

鋼管杭を重機の先にセットします。


杭の先はドリル状になっているので、回転させると
グングン地中に入っていきます。

一本の杭の長さは2~3メートルですが、堅い地層の深さによって
長さは決められています。


規定の深さに達するとそこでストップ。杭打ちの完了です。

砕石の間に小さく黄色く見えているのが、杭の頭なんですよ。


杭の施工が完了するといよいよ基礎工事が始まります。

地盤の補強については、もちろん地盤調査の結果に基づいた判断
が必要になります。
柔らかい地層なのか、堅いのか・・・水はけはどうかなどetc

その土地のなりたちや土壌の状態を昔にさかのぼって
検証してみることも重要になって来るかもしれませんね。


住宅を建築するうえでは、見えるところだけではなくて、隠れてしまうところも
おろそかにはできません。

地盤調査については以前にもご紹介していますので、参考になさって
ください。 →地盤調査のブログ     

                                      森谷

祝上棟 精華町の家

精華町の家 上棟しました!

精華町の家 上棟の様子をご紹介します。

今年の夏は雨が多くて現場は工程を組むのは大変でしたが、
8月吉日、予定通り上棟の日を迎えることができました。
この日も朝早い時間は小雨がぱらついていましたが、安全に配慮して作業を
開始しました。

まずは1階の柱を立てていきます。



1階の柱が立つと次は2階の床梁を組んでいきます。

十木舎では柱は桧の4寸角、梁は、すべて国産の無垢材を使用しています。



2Fの床が組めるとその上に2Fの柱や屋根の梁を載せていきます。
大工さんは棟梁をはじめ全員が30~20代!棟梁の指示と見事なチームワークで
テキパキと・・・雨も上がり、作業は順調に進んでいきます。




続いて屋根の梁を組んでいきます。

ここまで来るとかなりの高さがありますが、大工さんは何食わぬ顔です。

クレーンで吊るされた梁を2人1組で納めていきます。
2人の息もぴったり!自分のことだけではなく相手のことも配慮しなければ
うまくおさまりません。
また高いところの作業なので、大工さんとクレーンの運転手さんとの信頼関係も
とても大切なんです。

大工さんの見せ場!破風(はふ)を取付ます。
完成した後もよく見えてくるところなので、細心の注意で丁寧に取付ます。


最後に屋根に野地板(杉)(左写真)を張り、その上に断熱と吸音効果のある
フォレストボード(右写真)[仕様のページ参照]を張って屋根の仕舞を行います。

大工さん方の熟練した作業の進捗によって無事上棟ができました。
夕方には、お施主様にもお越しいただき、お祝いとして上棟式を行いました。

十木舎ではこうした作り手の顔が見える家つくりも大切なことの一つとして
考えています。


お施主様に建物の四隅にお清めをしていただきました。

我々十木舎とそこに携わる職人さん方一丸となって
完成・御引渡しまで全力で取り組んでいくことを祈念いたしました。


今後も、随時工事の状況や十木舎の家つくりについてお知らせ出来ればと
考えていますので、よろしくお願いします!

森谷

精華町の家 基礎工事

基礎工事の様子ご紹介します!

十木舎の「現場日記」 今回は、基礎工事の様子をご紹介します。
京都府は南部 精華町の閑静な住宅地の現場です。

今年の夏も暑いですが、各業者さん方も額の汗を拭きながら
頑張ってもらってます!!


基礎工事着工前には地鎮祭を執り行いました。
いよいよ現場着工です。工事中の安全そしてお客様へ無事に
御引渡しを祈念し、身の引き締まる思いです。

砕石締固め

重機による掘削が終わると、砕石を敷き、締固めを行います。

防湿シート張り

砕石の締固めの後、地面からの湿気を防止するため防湿シートを張ります。

配筋工事

防湿シートを張り終えると、続いて鉄筋を組んでいきます。
基礎はコンクリートで出来ていますが、内部はこれだけの鉄筋が入っているんですよ。

型枠工事

配筋が終わると周囲に型枠を施工して、コンクリートを流し込む準備をします。


まずベースになる部分(下部)にコンクリートを流し込み、固まった後
再度立ち上がりの部分の型枠を組んでから、コンクリートを流し込みます。



こうしていくつもの工程を終えた後、基礎工事は完了します。
型枠を取り外しました。

十木舎では基礎の内側に炭化コルクを張り付けています。

外周部に張り付けることにより、断熱効果を上げるためです。
断熱材もできるだけ自然素材を使い、健康面への影響を少なくするのが
十木舎のこだわりです。
使用している建材の詳細については、 仕様のページ ►でもご紹介しています。

基礎工事も完了して、次はいよいよ上棟を待つばかり・・・


追ってその模様もご紹介したいと思いますので、お楽しみに!!

森谷

構造材、優れた加工技術

こだわりの加工技術!自社プレカット工場


木の家工房 十木舎では木造建築の要である構造材の加工を
自社工場でおこなっています。

今日はその模様を一部ご紹介します。

京都は京北の山裾に弊社工場はあります。




広い敷地の中に材料置き場や加工場などがあります。
背景には北山の杉やヒノキの木々。


加工場の中では主に土台・桁や梁、柱などの構造材(木造建築の骨組)
の加工を行っています。

これは土台(ひのき)です。コンクリートの基礎の上において柱を支える
大事な部材です。


工場の機械で加工をすると言っても、そこは木を扱う難しいところ・・・
ただ機械に入れたら良いものではありません。

どの面を上にするのか下にするのか、反り(そり)や曲がりはどうかなど、
やるべきことは大工さんと一緒。
熟練のオペレーターによって吟味された木材が加工機の中へ。

柱の入る穴をあけたり、継手(つぎて)の加工をします。



こうして加工された土台。
優れた加工精度と品質は日頃の手入れと製品へ意識のたまものです。
その意識は工場責任者によりオペレーター全員へ徹底されています。


「われわれは大工さんがしていることを大型の機械でやっているだけだ!」
大工経験者である工場責任者の言葉です。


丁寧に梱包され現場へ届けられます。







こうした工場での加工技術があってこそ、我々現場サイドも安心して
上棟を迎えられます。


次はきっちり現場でも施工を進めなければなりません。
改めて気を引き締められた一日となりました。

森谷