十木舎

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日常の気づき

前回のお掃除ブログから引き続き、ずばっとしたことを語れるわけではありませんが、
優しい目でお付き合いいただけたらありがたいです。

気づいたことという、なんとも・・・というタイトルに思われた方もいらっしゃるかもしれません。
私自身、自己分析ではありませんが、鈍感な方だと思っています。繊細に、機敏に、一歩先のことを
気づいて行動できるほうではありません。

何回も見て、聞いて、身体を動かして、あぁ!となるタイプな方かと思っています。
だから毎日クイックルワイパーをかけますと、あぁ、もしかしてこういうことかしら?と思うわけです。
今も継続していますので、あと1か月ちょっとで、丸2年。
十木舎の事務所でおよそ500回ほどクイックルワイパーを使って気づいたわけであります。
そんなわけで、500回近く見ていましたら、ほかにも、おや?と思うことがあるわけです。

お引渡し前のフローリングを撮影しました。

それはフローリングの焼け方・色の変化です。

上にありますのは、お引渡し前のフローリングを撮影したものです。ヒノキのよい香りがして、白く透明感も感じるような素敵な仕上がりになっています。
お引渡し前にもクイックルワイパーで家じゅうを2度3度とかけています。

一方下に写真を貼りましたのは、十木舎の2年ほど経ったフローリングです。

当時、事務所を立ててくださった棟梁がいい色になってるなぁと褒めてくれました。

いい色になったという前の竣工時のフローリングもご覧ください。

いかがでしょうか。

色以外にも変化はあります。冬場、事務所ではエアコンや薪ストーブを活用することがあり、室内が乾燥しますと、フローリングが空けてきます。
夏頃になりますと、相対湿度が高まるため、フローリングの隙間が締まってきます。
肯定的に捉えられる方もいらっしゃれば、そうでない方もいらっしゃるかと思いますが、自然素材の無垢フローリングであるが故に起きている事象です。
木が湿気を吸放出するので、木が呼吸すると表現したりもします。

こういった変化を楽しみながら家に愛着が増してくれたらなによりでございます。

さて、話を戻しますと、ただただフローリングをクイックルワイパーでかけていただけですが、
フローリングの色の変化は、十木舎の空間をより味わい深い感じにしていると私は思っています。

自己評価が高い気がして恐縮ですが、昔の偉人は素敵な言葉を残してくれています。

「積小為大」二宮尊徳

小さな積み重ねが、大きな成果となるという意味だそうです。

ヒノキは油分を持っていますので、日常生活で発生する埃があるとしますと、たとえ10分でもクイックルワイパーなりで掃除をし続けることに意味がありそうですね。

もうひとつ、おや?と思ったことがありますので、よければお付き合いください。

それは、テーブルの大きさと椅子の大きさの関係です。

十木舎では、お引渡し前に基本的には撮影をさせていただいております。

その際に、テーブルや椅子などを撮影用にもっていきますので、撮影時の事務所は
一時的に普段と違う環境になります。

そうなることで気づいたことなのですが、テーブルと椅子の組合せで雰囲気が変わります。

日常の十木舎のテーブルと椅子です。
一時的に普段と違うテーブルと椅子です。

いかがでしょうか。

設置した場所は同じですが、椅子が違うことで、雰囲気やテーブルの大きさも違った印象には感じられませんでしょうか。

カタチや大きさなどによって、雰囲気が変わることをしみじみと感じた瞬間でした。


最後に気づいたことですが、よければお付き合いください。

それは十木舎のモデルハウス2階手すり(トップレール)についてです。
これは6m30cmほどあるのですが、1本の材料でできております。

一見すると主張しない自然な手すり仕上げなので、おや?と思うのに、半年から9か月ほどかかりました。

おや?と思うには、木材の流通について少し知識があるほうがよいです。
私達工務店に木材として運ばれてくるまでにはいくつもの流通を経由してたどり着きます。

簡単に紹介しますと、例えばまず山から桧の木を1本切ります。そのままでは長いので、3等分か4等分にして短くします。これを1番玉・2番玉・・・と呼びます。
3mから4・5mの大きさの木を原木市場へ運び出します。原木市場でセリ落としたものを製材所へもっていき丸太を柱やフローリング用などの用途に合わせて加工します。
その後、板の水分を抜くために乾燥させて、それからもう一度反ったりした箇所を落とし製材されます。
今回の例では、造作材となった桧を十木舎の現場へ納品され、棟梁によって手加工されて手摺となります。

いかがでしょうか。結構長い旅の末に手摺になるのです。

ある日、まじまじと長くてきれい手摺だなぁと思ったときに、ふと思ったのです。流通材にしては長すぎないかい?と。
トラックに載せて運ぶのですが、1番玉が一番長くて5m程度です。一応6mまでは流通材としてあるのですが、普段あまり出ないようで、値段もぽんと上がってしまうことを聞いたことがあります。

今回6m30cmほどと6mを超えていますので、なかなかお目にかかれない手摺であることに気づいたわけでございます。

十木舎にお立ち寄りいただける場合には、自然な手摺なので思いに留めていただけにくいですが、ぜひ見てあげてください。

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