十木舎

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上高野の家 上棟しました。

9月吉日 京都は比叡山のふもと上高野で

新築現場、上棟しました!

真夏の猛烈な暑さの次は長雨で、
現場にとっては厳しい天候が続いております。

そんな中、心配していた天候は
前日まで降り続いた雨もようやく上がり、

建て方の作業は順調に進みました。

土台敷



柱たて

十木舎の土台には主に紀州産ひのきを使用しています。
柱は4寸角(12cm角)です。
現場周辺に無垢のひのきの香りが漂います。




大工さんがテンポよくカケヤを振り下ろし
梁をおさめていきます。


背景には比叡山!私もカメラを構え、思わず良い光景に
何回もシャッターを押してしまいました。


今後の現場進捗をお楽しみに!!

森谷

松ヶ崎改修工事現場日記2

この夏も十木舎の現場では酷暑の中

大工さんをはじめ、いろいろな業者の方々には汗をながしていただきました!

私も少し今年の夏の暑さにして、現場日記の筆も走らず、

久しぶりの更新となってしまいました。

今回は松ヶ崎の改修現場のつづきですよ。
前回、とても歴史があって趣のある建物とお伝えしました。

おのずと工事の手法もそれに合わせて、対応していくことになります。


これはこの冬の大雪で痛んだ屋根を支えていた金物です。
約90年前、昭和の初めに建てられた当初から、
風雨に耐え頑張ってきただけあって、錆に覆われていました。

ワイヤーブラシで錆を落としてやりました。

当時は原材料が良いのでしょうね~


鋳物ですがまだまだしっかりしていたので、塗装をして

そのまま使います。

材木は大工さんが墨付け(すみつけ)を行い刻んで(きざんで)

いきます。

墨付け(すみつけ)

刻み(きざみ)

西川大工。気合入ってます!
昨今、現場でノミやカンナを使っている大工さんを見る機会も
減ってきてしまいましたが、これを見る限り
まだまだすたれることはありません。安心です。



ひのきの桁に垂木(たるき)が取りつきます。
見事な仕事です。

これは渡り顎(わたりあご)という木を組み合す手法です。

金物を使わなくてもガッチリ組み合わさります。


先ほどの屋根を支える金物も見違えるようにキレイになりましたよ。

Before

雪で垂木(たるき)が折れてしまってます。

After

板も新しくなり、美しく生まれ変わりましたね。

雨戸の板も新しく張り替えて、欄干も一緒に
塗装を行いました。




新しく格子も新設。こういった建物によく合います。

塗装もべんがらを使いました。

お施主様のご希望でサンルームを併設

既成のものと違い違和感なく納まりました。

雨の日でも洗濯ものが干せていいですね~

屋根と壁に強化ガラスをはめ込み明るさもバッチリ!!



<外観>

Before




After




盛夏の二か月にわたる工事により、無事完成を迎えること
ができ、我々も少し胸をなで下ろしています。

お施主様には長期間ご不自由をおかけしましが、

こうした改修工事には、工事前には予想できなかったことも

起こりうることがあり、難しい面もありますが、

その反面、うまく工事が納まった喜びもひとしおです。


お施主様をはじめ、各業者さんのご協力に本当に感謝いたします。

今回ご紹介できなかった内容については、

是非、施工事例写真を楽しみになさってください。

それまで、しばらくお待ちくださいね。

では次回もよろしくお願いします。

森谷





夏季休業のお知らせ

連日の猛暑で早く夏が過ぎてほしいような、夏の終わりは少し寂しいような・・・
今年もそんな八月のお盆の時期を迎え、十木舎では下記の期間を休業とさせていただきます。

8月12日(水)~8月16日(日)

※メールでのお問い合わせにつきましても、8月17日(月)以降のお返事となりますのでご了承ください。

帰省される方や海に行かれる方はどうぞ気をつけて、思い出に残る夏の日をお過ごしくださいね!!


庭から見る夕景/「中庭のある家」

実例紹介を追加しました!

「中庭のある家」実例紹介に追加しました。

毎日厳しい暑い日が続いておりますが、皆さまお元気でお過ごしですか?

お待たせしました!
ようやくですが、5月末に亀岡市で見学会をした中庭のある家」が実例紹介に追加されました。

家の中心にお庭があるというのは、見る人によってはハッとした新鮮な驚きがあると思います。
間取りは写真では分かりづらいとは思いますが、是非じっくりとご覧になってくださいね♪


中庭のある家

松ヶ崎改修工事現場日記

松ヶ崎の改修工事現場から。。

現場日記、久しぶりの更新となりました。

今日から改修工事をさせて頂くお宅なんですが、
母屋は写真の感じからご想像できるかもしれませんが、江戸時代に建てられたものです。
隣接する離れは昭和の初め。

しかも、材料から意匠に至るまで素晴らしく凝った造りがしてあり
もうそれは感激しっぱなしです!



これは母屋の虫籠窓(むしこまど)
その姿が虫かごに似てるところが名前の由来だそうですが。。。趣ありますね~

玄関脇にはこれまた雰囲気のある手水鉢(ちょうずばち)

今回は離れを改修させていただくことになりました。
昭和の初めに造られた風情ある建物です。

随所に当時の大工さんや職人さんの心意気が感じられます。

また使ってある材料がこれがまたすごいんですよねェ

2Fにある床の間

一段上がった正面の床框(とこかまち)には希少な黒柿でしょうか

床板にはケヤキの一枚板です。

横の天袋

落し掛けには名栗調のこれまた黒柿

2Fの外部の欄干(らんかん)には

凝ったしつらえが施されています。

ちょっとしたところにも当時の技術力と
手間暇を惜しまない姿勢が感じられます。


この彫刻というか意匠、すごく凝ってますよね

今日は瓦屋さんに庇の古い瓦を撤去してもらいました。

京都も今年の冬には結構な降雪があり、上の屋根から
雪が落ちてきて庇を痛めてしまったようです。
痛んだところを直します。

瓦を剥がしてみるとやはり土で葺いてあったので、
今回は土葺よりも軽くてずれにくい桟葺という工法
に替えて施工する予定です。

今回、こちらのお宅では外部に加えて内部の改修工事をさせていただく
こととなりました。

明日からいよいよ内部の解体工事を始めていくこととなります。

このように歴史ある建物の改修工事・・
ただ単に新しくなれば良いというだけでなく、

お住まいになられるお客様がいかに快適にそして気持ちよく生活していただくのはもちろんですが、
既存の建物を生かし雰囲気を壊すことなく
街並みにも調和したものになるよう配慮して進めていきたいものです。

追って工事の様子もご紹介できればと思っていますので、
お楽しみに!!

森谷