十木舎

ブログ Blog

京町家の箱階段

京都の伝統的な建築の京町家、

先日、工事をさせていただいた京町家の改修現場では
大変貴重な箱階段が残されていました。

長年の歳月を経過して、傷みもあったので
今回の改修工事に合わせて修理をさせていただきました。

築90年を経過した町家の箱階段

比較的傷みも激しくなかったので、
十木舎で修理させていただきました。

まずは長年のチリやほこりなどを綺麗に洗い流します。

引き出しや扉なども洗い痛みの程度を調べました。

割れた板を張り直したり、引き出しの板も付け替えます。


最後に古色で塗装を施し完成!

良い雰囲気になった箱階段。


最後に現場へ納めさせていただき、改修工事も無事完成
先日、お引き渡しをさせていただきました。

この箱階段が納まった京町家の完成写真も準備が整い次第アップ
しますので、お楽しみに!

森谷

城山台の家 地鎮祭

先日、木津川市にある閑静な住宅街にて新築住宅の

基礎着工に先立ち地鎮祭が行われました。



宮司様の祝詞・四方のお清め・地鎮の儀。




その日は天候にも恵まれ、宮司様の笛の音が響き渡ると、
辺りはとても荘厳な雰囲気に包まれました。


地鎮祭を滞りなく納めさせていただくと、
いよいよ基礎工事の着工となります!

工事の安全と完成・お引渡しを祈念し、
改めて心に刻む時間となりました。

城山台の家、今後の現場日記をよろしくお願いします。


森谷

上賀茂の改修現場から

ここ京都でも、もう間もなく桜の便りが聞こえてくる季節になりました。

京都・上賀茂では1Fのリビング・ダイニングを中心に、
玄関・キッチン周りまで無垢材自然素材をふんだんに使ったリフォーム工事が
進行中です!

お住まいの間取りを若干変更して、開放感のあるスペースにしたいとの
ご要望を叶える為、慎重に既存の柱や壁などの構造体の調査を行いました。


リフォーム工事ではそういった事前の調査も大変重要になりますね。


こちらのお宅でも、間取り変更に伴い補強の梁材を新たに入れることになりました。


ヒノキの無垢材の梁   大工さんがカンナで仕上げてくれました!

見事なまでの艶! 表面の手触りもそれはそれは最高でした。
この梁も現しにします。

次は大工さん、この梁の下に入る磨き丸太の加工です。

北山杉の磨き丸太

このような大工工事ができるのも、日々の経験と修行があればこそ。



手入れの行き届いた大工道具(ノミ)
横にあるのはこれも北山杉の面皮(めんかわ)柱

磨きの丸柱も良いですが、面皮柱も端正で趣ありますね。

丸い磨き丸太の四面を少しづつ削っていき、
程よく丸い皮の面を残すことで、面皮柱を作ることができるんですよ。

これらの材料を使い、どのような仕上がりになるのか、
ワクワクしながら日々職人さんと共に仕事に取り組んでいます!

この続きもおたのしみに。

森谷




岩倉の家 仕上げ工事

岩倉の家 完成まぢか!

いよいよ完成を間近に控え、現場では各職人さんも
最終の仕上げ工事に余念がありません。

この完成までの数週間は現場を納める監督としても、一番気を遣う
時期でもあります。

しかし、日々完成に近づく姿に、
これまでのお施主様との打合せ、設計、職人さんの仕事・・・
それぞれの情熱と努力によって過ごしたここ数ヶ月間の日々が
この瞬間の為にあったのだと思うと格別な気持ちがこみあげてきます。

庭では大工さんがウッドデッキと板塀を作る作業中。

こちらの現場を担当してくれた西川棟梁。
最後まで丁寧な仕事ぶりです。


板塀は最後の仕上げ塗装中。




内部では床の養生も外されて、綺麗な階段もあらわになりました。

総桧造りの階段。すべて無垢の桧の板で見事な光沢を放っています。

まわりは一面ヒノキの香りが漂います。



段板も大工さんが一枚一枚手加工で仕上げたので、肌触りも抜群です。



吹き抜けのダイナミックな梁組と階段




玄関の手摺とベンチ
ここにも大工さんのきめ細やかな手仕事が光ります。



こちらのお宅ではお施主様のご好意により、
完成見学会をさせていただくことになりましたので、
是非、一度無垢材と自然素材の心地よさを体感してみてくださいね。

森谷

町家の左官工事

町家改修<左官>

2月も半ばを過ぎまだまだ寒い日が続いております。
暖かくなるのが待ち遠しいですね。

町家の改修現場の職人さんも日々頑張ってくれています。

そんな現場から今回は左官屋さんの仕事に注目です!

築90年の町家。土台や柱などで傷みがあったところは、新しく入れ替えたり
補強するなど手を加え、同時に壁土がはがれてしまっていたところなどは
再度、竹の下地(竹小舞といいます)を縄で編み込みます。

竹小舞を編んでくれているのは女性の左官職人さん。
仕事楽しいですか?と聞いてみると…「はい!」と迷いのない言葉。

左官職人になりたい人も希少なこの時代に、何とも力強いお言葉をいただきました。

壁土はこんな感じ。




この壁土を竹を編んだ所へ塗りこんでいきます。

一度荒く塗り込み、乾いてから数度塗り重ねて仕上げていきます。


左官職人さんをはじめ、伝統的な職人技を継承していくのも、
とても大切なことと改めて感じる日となりました。

木と土と紙で建てられた建築。現代の職人さんによって手を加えられ

現代の町家としてよみがえる姿が楽しみで仕方ありません。

それではこの続きもお楽しみに。


森谷