十木舎

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現場日記 出町の家

出町の家  造作

京都市内、出町商店街にほど近い路地に建築中の十木舎「出町の家」

内部の造作も大詰めです。

こちらのお宅では建て替え前の建物に使用されていた、床板を再利用できないかとのご依頼がありました。

長い年月にわたり一緒に生活され、お施主様も特別の思い入れのある物。。。
解体時、丁寧に取り外し、保管しておりました。

黒光りしていて、とても歴史と風格を感じますね。
状態からしてかなりの歳月が経っている様子。

欅(けやき)でしょうか。

無垢材の一枚板、少しひずみが生じていましたので、修正して再利用できるか
判断します。

加工開始です!
電気カンナでねじれを直していきます。

黒く残っている部分がくぼんでいるのでので、削れません。

この部分がなくなるまで、平坦に削っていきます。
当時の木目があらわになってきました・・・



削り終わってビックリ。見事な木目が現れました。

ケヤキの縮み杢(ちぢみもく)、希少です。

当初の建築当時はかなり吟味して材料を選択されていたことが伺えます。


現在進行中の新築住宅でも床の地板として使用し
再び息を吹き返すことになります。
これぞ木のリフォームですね!

左が今回仕上げた欅(ケヤキ)の床板 (オイル仕上げ)
右は床板に合わせて選択した床かまち(カリン)
右端は床の前板(ケヤキ)

出町の家の和室は天井に無垢の杉板を使用した、竿縁天井を採用しています。
杉の天井板がこちら・・・

無垢材なので板それぞれに風合いがあります。

大工さんの腕の見せ所



出町の家、和室中心のご紹介でした。

こちらの現場では、桧(ヒノキ)の造作家具やキッチンの壁・トイレの床にはタイルを
採用されております。今回ご紹介できないのが残念ですが、またの機会に・・・

現場も完成まであと少し、各業者、職人さんも気合いを入れて
頑張っています。

完成がとても楽しみです。

森谷